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浅間山噴火の史跡を訪ねる勉強会開催 [ASAMAネイチャー通信]

浅間山麓の自然の魅力を語るインタープリター、自然保全活動などに参加する
ボランティアの育成を目指して開講された「浅間山麓ネイチャーマスターカレッジ」。
動物、植物など4コースに分かれて行われた各3~4回の授業の締めくくりとして
「歴史文化」コースの最後の授業は、バスで天明3年の浅間大噴火の史跡を、
浅間縄文ミュージアムの堤隆さんの案内で巡る学習会でした。

まずは噴煙を上げる雄大な浅間山を眺めつつ、火山博物館の遊歩道へ。
「無料」で溶岩史跡を散策できるこのコース、植物も観察できるお薦めの場所です。
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火山博物館には当時の噴火を克明に記録した古文書、さらには火山の仕組みを
分かりやすく解説してくれるマスコットも出現。お子さんも楽しめます。
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浅間山麓のみならず世界の昆虫を解説するスペースも発見。
な、なんと「コモリグモ」なるクモが存在することを知りました!
妙な親近感を覚えつつ、さらに横にはパプアニューギニア生活ですっかり
おなじみのチョウの標本も!懐かしい!!
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バスは嬬恋村の鎌原観音堂へ。天明3年の大噴火による火砕流、土石流で
壊滅的な被害を受けたこの村の住民のうち、93人がこの高台にあった
観音堂へと駆け上り、生存することが出来たという噴火の史跡の中でも
とりわけ有名な場所です。紅葉がちょうどピークを迎えていました。
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観音堂入口には災害で命を失った人々の戒名を刻んだ石碑があります。
戒名一つ一つを見ると「流」など、災害を表す文字が含まれていることに気が付きます。
また生存者の子孫という地元の皆さんが「奉仕会」として毎日交代で詰めていて、
お茶に、とびっきり美味しいキャベツのお漬物をふるまってくださいます。
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隣の資料館も見学、観音堂の発掘で発見された女性2人の白骨が
復元されて展示されています。顔の表情を見ると、少し「似ている」ことから
年老いた母を背負って災害から逃れようとしていた娘さんではないか、と推察されます。
観音堂の階段を上りきるまであとわずか、というところで息絶えたと思われます。
さらに近くで発見された馬の骨も展示されています。当時の日本馬は、
今の牧場などで見かける西洋馬とは異なり、体が小さくがっちりとした作りだったことが
わかります。このように噴火の歴史、嬬恋村の歴史が貴重な資料と共に展示されています。
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故郷、浅間山麓のことを十分学んでいたつもりでも、まだまだ分からないこと、
知らないことは数多く、こうした新たな知識を貪欲に吸収されようという地元の皆さんが
数多くこの「ネイチャーマスターカレッジ」に参加されていらっしゃいました。
なかには4コース、全ての授業を受講された「グランドスラム」を達成した、
小諸市の女性会社員の方も!いらっしゃいました…頭が下がります、リスペクト。

学びの場は決して学校だけでなく、地域にあるのだということを勉強できた
貴重な取材でした、これからもどんどん僕も外へ外へと飛び出していきたいと思います。

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