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WAR DANCE〜みんなのうた、みんなのおどり [映画]

UNHCR JAPAN=国連難民高等弁務官事務所が企画した「難民映画祭」。
今年はどうしても見たい作品があった。仕事がどうしてもやり繰りができず
結局DVDを買った。日本では劇場公開されていない、ということで
アメリカの輸入版で。それがこの作品「WAR DANCE」

War Dance (Ws Dol)


この映画は、アフリカ・ウガンダ北部のアチョリ族の子供たちが、全国ダンス大会に挑む様子を
撮影したドキュメンタリー。ウガンダ北部では反政府武装組織が活動、アチョリ族に対する
襲撃が相次ぎ、児童の拉致、誘拐が頻繁に行なわれた。目の前で親兄弟の命を奪われた
子供たちの中から、現在は保護された彼ら、難民キャンプの中にある学校に通っている。

そんな彼らが年に1度の国主催の学校対抗ダンスコンクールに出場することになった。
果たして難民キャンプの子供たちの挑戦は…?

今年の第80回米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされていたので
チェック済みの方も多いはず。2007年にはサンダンス映画祭監督賞も受賞していた。

僕は遅まきながら今回の「難民映画祭」を番組で紹介していた時にこの作品をチェック。
予告編を見た瞬間に心の奥底に「この映画を見たい!」とビリリ、電波が走った。

3人の子供たちにスポットをあて、彼ら彼女たちはカメラの前で恐ろしい体験を語る。
命だけは救われたものの、それぞれが難民キャンプの厳しい暮らしの中で、
残された幼い兄弟と肩を寄せ合い、冷たい叔母のもとで重労働に耐え、生き別れになった
兄を必死に探し求めながら、毎日を必死に生き抜いている。

凄惨な過去の体験と過酷な生活の中で彼らの心の支えは、学校の友達と
音楽、そしてダンス。カメラの前でうつろな表情で少年兵としての体験を語る
男の子が楽器を演奏する時には別人のような笑顔で「プロの演奏家になりたい」と語り、
山のような家事をこなさくては叔母に怒られると悲しそうにつぶやく女の子が
「コンクールに行きたい」と凛々しく強靭な決意を込めた目線で荷物を作る。

護衛兵の乗ったトラックに揺られ2日間も旅をして首都にたどり着いた
子供たちが、それまで全く見せたことの無いような無邪気で無垢な笑顔を
いっぱいに爆発させながら首都カンパラのビル群を見つめ大騒ぎする様子に
思わず涙が出て来た。やっぱり子供は子供だな、と感じたら泣けてきた。

アフリカの心も体も揺さぶる音楽が大好き!というワールドミュージック
ファンにも必見の映画。思わず体が動いて一緒に踊りたくなってくる。


日本での公開はどうもこの「難民映画祭」が最初で最後になってしまったよう。
残念だなあ。こんなに素敵な映画はもっと多くの人たちに見てほしかったな。
「難民映画祭」…のような映画祭って軽井沢で開催されればいいのに、と思う。
そしていつかいつかこんな子供たち、みんなのうたを、おどりを現地で
見てみたいなあ、聴いてみたいなあ、と思うのだ。




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「ジャージの二人」を紹介する美女一人 [映画]

月曜日17:00〜「サンセット・クルーズ」で隔週で出演、最新の映画情報を楽しく
分かりやすくお話ししてくださっている群馬県高崎市の
「シネマテークたかさき」の支配人、志尾睦子さん
スタジオで今日は生出演してくださいました。

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もともとは教育関係のお仕事をされていた志尾さん。高崎映画祭での活動を通じて
映画の世界に飛び込んで、シネマテークたかさきでのお仕事も4年となりました。

今日紹介してくださった映画は嬬恋村で撮影されたということで、軽井沢の
私たちにも見覚えのある風景が次々と映し出されます。50代の父親と30代の息子の
ゆるーりとした軽井沢での夏のひと時がコミカルに、でも暖かく描かれているそう。
話題の映画「ジャージの二人」です

上映が待ちきれない方はまずはこちら本で予習を。


ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)

ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)

  • 作者: 長嶋 有
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 文庫



さらにこちらもお薦め、重松清さんの原作が注目の若手俳優が見事な演技。
「きみの友だち」も上映中。

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こうした素晴らしい作品を見つけてくる志尾さんはじめシネマテークの
皆さんのアンテナの高さ、映画への愛情の深さ、それがこの4年間という
劇場の歴史に脈々と流れ続けています。そんな皆さんの想いが伝わる
シアターの空気感が僕は大好きです。

軽井沢からドア to ドアで約30分で到着、というシネマテークたかさきの 最新情報はWEBで。http://takasaki-cc.jp/
監督や俳優の皆さんが続々とプロモーションにやって来ます。
映画ファンの皆さんは要チェックです!

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「ねこのひげ」は「愛のひげ」 [映画]

高崎市のシネマテークたかさきで、今日5日から上映が始まった映画「ねこのひげ
俳優の大城英司さんが脚本からプロデュースまで担当してしまったというこの作品。
最初は大城さんが俳優仲間とのんびりとビデオを撮ってビールでも飲みながら楽しもうと
執筆を始めた作品が「本格的な映画作品」に!と話がとんとん拍子に進んで、
こうして完成を見たという一本です。

都内で上映されているうちに、この映画の世界に共感した人たちの輪が
これまたどんどん広がり、シネマテークたかさきが「地方最初の上映館」となったわけです。
「この映画をどうしてももっともっと多くの人たちに観て欲しい」という映画館のスタッフの想いに
応えて、大城さんと監督の矢城潤一さんが今日高崎にいらっしゃいました。

舞台挨拶の間にインタビューに応えてくださったお2人。
映画への熱い情熱、そしてその映画をこうして高崎で公開してくれたスタッフへの
感謝の気持ちをじっくりたっぷりとお話してくださいました。

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「離婚」という難しい問題を抱えた男女が、毎日の生活を積み重ねお互いをいたわり合う姿。
優しさを淡々と精一杯に想いを紡ぎあう「恋愛のタペストリー=つづれ織り」が、丁寧に自然に
描かれている作品です。

スクリーンに映される「精一杯の笑顔」でつなぎとめられている「不安と疑問の毎日」は…
実は僕らの日常に普通に存在する世界。だからこそこうして感動の輪を広げているのでしょう。
見終わった後、誰か大切な人に会いに行きたくなる、そんな気持ちにさせてくれる映画です。

「一日上映会でも、どんな地方でも構いません、僕が直接フィルムを届けに行きます」と
大城さん。さあどんな作品なのか…その目で観てみたくなってきませんか?
さらに詳しい映画のお話は「ねこのひげ」のHP http://www.necohige.com/ から。
大城さんのブログ 「行きがかり上」も必読です。 http://ikigakari.exblog.jp/

上映は高崎市 シネマテークたかさきで今日5日から11日まで
毎日14:50~ と18:50~ の2回。軽井沢からたった30分でこれだけ素敵な
映画が観られる映画館は他にはありません!「シネマテークたかさき」の志尾支配人が
注目作品についてたっぷりとお話してくれる「シネマテーク・マンデー」は
隔週の月曜日「サンセット・クルーズ」17:20~でOA中!
映画ファンの皆さんはマスト・チェックです。

大城さんと矢城さんのインタビューは、 まず「予告編」を7日月曜日の「気まぐれマーマレード」13:00~から、 「本編」は9日水曜日の朝ワイド番組「モーニングキャンバス」8:15~から OAします、お楽しみに!!

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あさま山荘の記憶 [映画]

若松孝二監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」が高崎市の
シネマテークたかさきで公開されています。昨日、映画に坂口弘役で出演している
俳優ARATAさんがティーチインとトークショーで来場ということで、劇場は超満員。

あさま山荘事件の地元、軽井沢町そして長野県に住む僕としては、
この映画には特別な思いがあります。1972年2月、僕は7歳。
祖母祖父が住む小諸市の近くである軽井沢町で起きた事件の様子を伝える
テレビ中継の映像は幼心に鮮烈に焼きついています。この中継を放送していた
テレビ局に就職するとは、そして現場で流れ弾にあたり負傷したカメラマンが
自分の上司になるとは想像もしていませんでした。先輩記者から当時の
取材の様子を直接聞くことができたのは、僕のその後の記者人生においても
貴重な機会だったと思います。その軽井沢町でこうして働くことも想像しては
いませんでしたが。

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連合赤軍に参加した若者の視点側から描いたあさま山荘事件と事件に至るまでの
時間が濃密にリアルに描かれています。スクリーンの隅々に満ち満ちた緊張感と
時代を超えた俳優陣の演技は、もはや映画の世界とは思えない、まるで
当時の現場でそのままフィルムをまわしていたのではないか、あるいはこれと同じ
出来事が今、日本のどこかで行なわれているのではないかと錯覚してしまうほどの
圧倒的なリアリティーに打ちのめされます。監督と出演者、制作スタッフの強烈な
までの映画への愛情と情熱が、観客をぐいぐいと引き付けていきます。
映画のHPは、http://wakamatsukoji.org/ です。映画本編と合わせてご覧ください。

坂口弘役という、あさま山荘事件の中心人物という重要な役を演じたARATAさんも
サイン会では一人一人の観客とじっくりと時間を取って話し合う、そんな真摯な
態度に、この映画に懸ける並々ならない思いが伝わってきます。
ARATAさんへのインタビューは6月26日、27日朝ワイド「モーニングキャンバス」内 8:15~「TODAY'S CLIP」でじっくりとご紹介します、ぜひお聴きください!
ARATAさんのHPは、http://www.jungle-tokyo.com/member/arata.html
「蛇とピアス」など今後も話題作への出演が相次ぐARATAさんの活動は要チェックです。

今回この作品を上映している「シネマテークたかさき」は、軽井沢駅から新幹線で
たった20分の高崎駅から徒歩10分。この後も「4ヶ月、3週と2日」「靖国」など
長野県内ではなかなか上映されない、かりに上映されても短期間しか見ることができない
映画ファンなら絶対観たい!作品が上映される、映画館の無い軽井沢の私たちにとって
足を運ぶ価値のある貴重なスポットです。館のスタッフの皆さんの映画に関する知識も
映画への情熱も相当「熱い!」シネマパラダイスです。今後はFM軽井沢でもこの
シネマテークたかさきの情報を、そして注目の映画情報を随時お送りしていく準備を
していますので、どうぞお楽しみに。
シネマテークたかさきのHPは、http://www5.wind.ne.jp/tcc/ です。

「あさま山荘」という言葉だけでも、痛みや苦しみを感じる辛い体験をお持ちの
皆さんも多い軽井沢。全ての人にこの映画を、とおススメするわけではありませんが、
あの事件の意味をもう一度考えてみたいとお考えの方、そしてあの事件を知らない
若い方々にとっても町の歴史を学ぶ上で、高崎まで足を運ぶ価値のある映画であると
断言します。この映画から「生きることの大切さはもちろん、楽しさも愚かさまでも」
全てを感じていただける作品です。お出かけください。


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